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新平さと牛鬼

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”新平さと牛鬼”の解説・説明

岐阜県鶴佐地区の民話である「しんぺいさとうしおに」。

演出:前田康成 文芸:久貴千賀子 美術:久保陽彦 作画:前田康成
ナレーション 常田富士男
出典 岐阜県八幡町

タグ:岐阜県

あらすじ

はるか昔のこと、岐阜の吉田川を遡った奥の宮の大池に、仲間からはぐれた一匹の雌の牛鬼がいた。この牛鬼、長いこと一人ぼっちで、話し相手や大好きな相撲を取ってくれる相手もいないので寂しい思いをしていた。

そんなある日、牛鬼は大池から川を下って人間と相撲を取ってみようと思いたった。牛鬼は、竜のいる竜宮淵をそっと通り過ぎ、さらに吉田川を下り、ひまたの淵までやってきた。牛鬼は、ここなら人間と相撲が取れるだろうと思い、人が通りかかるのを待った。しかし、角を生やした大きな牛鬼を見た村人は、腰を抜かしてしまい、とても相撲など取れるものではない。ここに来ても、やはり牛鬼は寂しい生活から抜け出せなかった。

ところが、ある日牛鬼は、村人が鶴佐(つるさ)に住む新平という大男の噂をしているのを耳にしたのだ。そこで牛鬼は、吉田川を鶴佐まで下り、新平の家の戸を叩いてみた。牛鬼を見た新平は、これがひまたで村人を驚かせている牛鬼かと思い、ひとつ相撲でやっつけてやろうと思った。長い間相撲を取ってくれる相手がいなかった牛鬼は嬉しくなり、何度新平に投げ飛ばされても、その度に鉄砲玉のように新平に向かっていった。

それからと言うもの、牛鬼は毎晩新平のところに来ては相撲を取るようになった。ところが、牛鬼が何度ぶつかっていっても、新平にかわされ、投げられて、どうしても四つに組むところまでいかない。一度でいいから新平と四つに組みたいと思った牛鬼は、新平を怒らせてみようと考えた。ある大雨の日、牛鬼は岩瀬山(いわせやま)から大岩を川に投げ落とし、吉田川をせき止めたのだ。このせいで、新平の田んぼは水浸しになってしまった。

さあ、今日こそ新平は顔を真っ赤にして当たってきてくれるはずだ。牛鬼は喜び勇んで新平の家に行った。ところが、新平は牛鬼をみるや、「ばかもの!!とっとと失せろ!!」と一喝して、戸をピシャリと閉めてしまった。牛鬼は一晩中泣き明かし、とうとう明け方に吉田川を下った五町(ごちょう)の大矢ケ淵に入ると、それっきり二度と姿を現さなくなった。

しかしそれ以後、一日に8升もの飯をペロリとたいらげていた新平もすっかり元気をなくし、とうとう寝込んでしまった。それからしばらくして、新平は静かに息を引き取った。人々は、あの世へ行った新平と牛鬼が、きっと仲良く相撲を取っていることだろうと噂しあった。

今でも、牛鬼が岩瀬山から投げた大岩は、茶釜岩といって1つだけ残っているそうだ。

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